ソチ五輪への夢 大田区町工場の技術と夢をのせた下町ボブスレー
大田区発!下町ボブスレーで冬季五輪が10倍楽しめる
祝・2020東京オリンピック開催決定。日本の大田区の町工場の技術が冬季オリンピックで日本の夢をかなえる日を見たい
大田区の町工場が集まり、ボブスレー作成に挑戦されているとの事を伺いました。まずその経緯を教えて下さい。
大田区の加工技術は高いと言われていますが、BtoB製品・部品が多い為、一般の方には分かりにくくPRが難しい部分がありました。
日頃から何か具体的なモノを通して技術・ネットワークを表現できないかと大田ブランド推進協議会から相談を受けていたところに、大田区産業振興協会 小杉氏がボブスレーソリに関する現状のニュースを発見しました。

完成分解図
そして、マテリアルの細貝淳一社長にボブスレー開発の協力を要請したところ快諾を得たのが始まりです。
その後、大田区ブランド登録企業数社と、レーシングカー向けにCFRP製ボディを設計・開発している童夢カーボンマジック社(現:東レカーボンマジック社)、熱流体解析ツールを手掛けるソフトウェアクレイドル社、東京大学大学院教授の加藤孝久氏などにも声を掛け、協力を承諾して頂きました。
これらのメンバーで、「下町ボブスレー」ネットワークプロジェクトとして、ボブスレー日本代表のソリの開発に名乗りを上げ、2011年12月にプロジェクトのキック・オフ・ミーティングを開催しました。

ミーティングの様子
大田区の町工場が持つ、その洗練された技術の特徴はどんなところにありますか?
大きくは3つあります。
1.アナログとデジタルが融合した金属等加工に特化し、ミクロン単位の精密な部品加工と顧客ニーズと自社ノウハウのすり合わせによる製品提案できます。
また、それを1日単位という短い時間でも緊急対応させるスピードがあります。
2.難題に対して集積力を生かしたネットワークにより問題解決力と情報共有が豊富にあります。
3.ニッチ高シェアの自社製品開発経験があります。
今までにない新しい取り組みを行う上での苦労があったと思いますが
開発は現行のソリの構造を確認・解析することから始めました。
製作は、今までの仕事の延長線上にあるため、特に苦労はなく完成できました。
試走に関しては、まったく初めての試みでトライ&エラーの繰り返しを行い、ソリを早くするためには滑らせてどの部分を改善していくか、解析と努力の日々でした。
ボブスレー競技・ルール・レギュレーションに関して知らない事ばかりなので、情報が少なく収集に苦労しました。
また、集めた情報が英語記載で抽象的な表現のため、直接FIBT(国際ボブスレートボガニング連盟)へ聞かないと分からない部分が多いのも事実です。

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